川津公認会計士・税理士事務所|神奈川県相模原市
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企業をサポートし隊!! vol.8消費税の仕組みを理解する その2
SICかわらばん 2005年8月号(2005年7月29日発行)
今回も、前回に続き、消費税について、課税事業者の場合と免税事業者の場合の比較をしてみたいと思います。
【モデル例:A社の場合:製造業】
平成15年4月~平成16年3月期 (=標準期間) 課税売上 800万円
平成17年4月~平成18年3月期 売上 1,000万円 (消費税別途 50万円・・A)
  仕入 300万円 (消費税別途 15万円・・B)
  設備投資 1,000万円 (消費税別途 50万円・・C)
1.【課税事業者で原則課税の場合】
A社が原則課税を選択した場合は、消費者から預かった売上に対する消費税50万円(A)から仕入品の購入時に支払った消費税15万円(B)と設備購入時に支払った消費税50万円(C)を差し引き、預かった消費税が多ければ納税し、支払った消費税のほうが多ければ戻してもらいます。すなわち、(A)-(B)-(C)=50万円-15万円-50万円=△15万円(還付)となりますので、15万円払いすぎた消費税を返してもらえるのです。
2.【課税事業者で簡易課税を選択した場合】
A社が簡易課税制度を選択した場合には、消費税の申告計算においては、支払った消費税は考えず、消費者から預かった売上に対する消費税と、業種がポイントとなります。
A社の場合は、課税売上に対する消費税50万円に対して、製造業としてのみなし仕入れ率の70%を乗じた35万円(D=50万円×70%)が支払った消費税としてみなされ、申告額が計算されるのです。すなわち
(A)-(D)=50万円-35万円=15万円(納税)となり、15万円納税することとなります。
(参考:みなし仕入れ率)
  事業区分 みなし仕入率
(1) 第一種事業(卸売業) 90%
(2) 第二種事業(小売業) 80%
(3) 第三種事業(製造業等) 70%
(4) 第四種事業(その他の事業) 60%
(5) 第五種事業(不動産業等) 50%
3.【免税事業者の場合】
A社は免税事業者としての選択をした場合には、消費税の申告をする必要はなく、消費税の納税の必要はありません。預った消費税は売上(収益)となり、支払った消費税は費用となります。すなわち、売上=1,050万円、仕入=315万円で、資産は1,050万円で計上され、減価償却されて費用となります。
4.A社の結論
A社の場合には、基準期間の課税売上が800万円であるため、上記の3つの選択肢がありましたが、この1年間を考えると、15万円キャッシュが戻ってくる「1の原則課税」が最も有利な選択であるといえます。
このように消費税の選択肢が複数ある企業は、その有利不利をチェックしてみましょう。